過去を振り返ってバブル経済を学ぶ

バブル経済がもたらした影響

バブル経済の「バブル」にあたる、土地の価格が暴落し始めた1991年ごろ、当時の政府や日本銀行は、バブル崩壊に関する悪影響について、その見解はまだ楽観的なものでした。実際にバブル景気が減速したことを政府が公式に認めたのが1992年2月になってからですから、バブルがはじけた当時は誰もその後の長期不況を想像していなかったぐらいです。

しかし、その後には20年以上にわたって続くことになる経済不況「失われた20年」が幕を開けていました。株価は90年の年初から急落に転じていましたが、地価の上昇はまだ余韻が残っており、本格的な下落は1991年に入ってからでした。土地取引そのものへの規制、税制の強化、総量規制に代表される金融政策が複合的に作用し、上がるところまで上がり切っていた土地投機ブームがついに終焉した時、人々は本来の価値にも満たない土地と、その土地を購入するための莫大な借金を抱えている状態になったのです。

後に残されたは借金の山は、土地を担保にしていた借金とはいえ、その土地を回収したとて貸したお金の満額にも満たない有様になってしまいました。そのため土地を買うために借り入れを行っていた不動産会社、建設会社、ゴルフ場開発会社、ノンバンクは次々と返済不能に陥り、倒産の危機に直面していきました。それ以上に深刻だったのが、土地を担保に融資を行った銀行やノンバンクの中で融資の焦げ付きです。銀行が倒産するという考えたこともなかったことが、実際にバブル経済では起きました。

残されたのは、倒産した会社を解雇された失業者。そして多額の不良債権を抱えた大企業や銀行が資産の維持のために行った人員整理、つまり「リストラ」による失業者だったのです。このようなマイナスのスパイラルが20年以上も続くことになるとは、当時は誰も想像しなかったのです。